オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
持っているスキルはビジネスマンの差別化に影響を与えます。しかし、スキルで差別化するのは難しくなっています。
以前から書いているように、スキルを身に付けるのは簡単ではありません。まず必要な知識を学び、基本的なことが出来るように練習し、実践で成果が出せるように経験を積みながらレベルアップすることが必要です。この現場で使って、成果や結果が出せるようになって初めて、本当の意味でスキルが身に付いていると言えるのです。
しかし、最近はスキルに関して多くのツールが開発されています。以前から、フレームワークと呼ばれる一種の雛形がありました。決められた手順通りに進めて行けば実践で使う上で必要な判断が出来るメソッドもありました。今ではスキルそのものを使っているコンピューターのシステムやソフトウェア、アプリもあります。スキルの活用の補助をしてくれるソフトウェアやアプリもあります。
そのため、特定のスキルに必要な知識も、使いこなすために必要だった経験の積み重ねが不十分でも、ある程度スキルが使えるようになってきています。そして、次第点と言えるレベルでスキルを使うのは簡単になったようです。
このように補助してくれるものが充実し、レベルが上がって来ると、どうなるのでしょうか?
次第点レベルであれば、誰でも使えるようになります。誰でも使えるのですから、もはや差別化につながる価値はありません。逆に全く使えないことが、大きく評価を下げることになります。つまりスキルは、コモディティ化、一般的なものになるのです。
しかし、どんな知識やスキルもコモディティ化したからと言って、差別化につながらないわけではありません。一定のレベルを超えれば十分に差別化出来ます。
例えば、
- イレギュラーなケースへの対応
- 現場への導入初期の活用方法や業務の仕組みの設計
などは、一般的に使えるレベル以上の経験が必要になります。
ここまでのレベルに知識やスキルをレベルアップするのは簡単ではありません。ただし、知識やスキルを差別化に利用したいと考えているならば、このレベルまで引き上げる必要があります。
もちろん、コモディティ化している知識やスキルが増えるということは、それだけ一定レベル以上を持っていることが当たり前と思われているということです。持っていないことが大きく評価を下げる可能性もあります。これらは身に付けなくてはならないもので、その上で、どの知識やスキルで差別化を目指すために取り組むのかを選ばなくてはなりません。
以前から、そして今も履歴書に書けるのは、例えば英検だと二級以上でしょう。英検二級は持っていて当然なのでしょうか?それとも他の人との差別化になるのでしょうか?以前は、差別化になるものとして書けていたかもしれませんが、今はどうでしょうか?業界や会社によっては持っていて当然のレベルになっているでしょう。
以前と比べてコモディティ化している知識やスキルが多くなっています。知識やスキルはコモディティとして持っておかなくてはならないものか、差別化のために高いレベルを目指すものかを判断しなくてはなりません。
あなたはどの知識やスキルを差別化に利用しようと考えていますか?
その知識やスキルはコモディティ化していませんか?
知識やスキルの選別も戦略的に考えなくてはならない時代です。
長尾 洋介
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