傾聴と共感はスキル?

自信を持って説明する人

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

管理職にとって部下とのコミュニケーションは重要です。これに関連して傾聴と共感のスキルが注目されています。

管理職にとって部下としっかりとコミュニケーションを取ることは重要です。しかし、時には厳しいことも伝えなくてはなりません。不満に思うはずだと思うことでも、指示しなくてはならないこともあります。さらに立場も年代も違う相手です。部下とのコミュニケーションに課題を感じている管理職が多くても不思議はありません。

その影響もあるのでしょうが、コミュニケーションに関するビジネス本も多く出版されています。コミュニケーションや関係構築に役に立つ講習やセミナーも多いです。そして、これらの中で多く提供されているのが傾聴のスキル共感力の向上です。

私は会社勤めで管理職をしていた時、フルコミッションの営業マンをしていた時、コミュニケーション力を高めようといろいろ勉強しました。もちろん傾聴と共感は当時から重要なテーマとして扱われていました。そして学んだことを現場で使ってみました。

また、仕事上話す相手の中には、同じようにコミュニケーションのスキルについて学び、傾聴や共感に役に立つと言われたいたことを使っている人もいました。

そこで気がついたことがあります。傾聴の本質はスキルではないことと、共感を誤解している人が多いことです。

人はそれぞれ生まれ持った性格も育った環境も、そして価値観も違います。同じものに触れて感じることも違えば、評価も意見も違うのが当たり前です。ところが、これらが同じであるのが共感だと解釈されている傾向があります。

ビジネスの現場で、元々違って当たり前の意見や思いが同じであることにすることを目的とするならば、何が起こるでしょうか?どちらかが相手に合わせるしかありません。

傾聴には共感が大切だと思って会話をすると、相手の考えや思いに合わせようとします。そうすると、相手の考えや思いが理解できていると思う、正確に言えば、理解できていると思い込んでしまいます。しかし、実際に分かっていないことは見透かされます。分かっていないのに分かっているように振る舞う相手をどう思うでしょうか?決して好感は持てないでしょう。

こうして実際の現場では、管理職が共感を大切にして傾聴のスキルを駆使することがかえって逆効果を生むのです。現実には部下は自分の考えや思いを分かってくれていないと思いながらも管理職の意見に従います。これは説得や強要に対する妥協と同じです。これで関係が良くなるはずはありません。

私は共感とは思いや考えを共有することだと考えています。相手の本心、その理由や背景まで知ることで、自分とは違って当たり前の相手を理解するのです。そして、相手の考えや思いを受け止め、尊重するのです。この姿勢が最も重要です。そのためにはまず、相手に否定されない安心感を与えなくてはなりません。理解していることを分かってもらわなくてはなりません。そして安心して本心を話してもらうために役に立つのが傾聴のスキルといわれてるものです。

チームでは信頼関係が重要です。良い人間関係が物事をスムーズに進めてくれます。一方、信頼関係を築くのは簡単ではありません。時間、手間、忍耐力が必要です。共感力を高めることは良いチームを作るために必要なことです。

信頼関係を築くために必要な共感、そしてそのために役に立つ傾聴は学ぶ価値があります。もちろん、テクニックではなく、現場で効果が得られるようにするためです。

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長尾 洋介

自ら現場に入って現場力強化を支援しています。 支援する中で、ビジネススキルのスキルアップにも関わることが多くあります。 支援の現場で気づいた、成果を出すためのビジネススキルの磨き方について辛口の情報を発信します。

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