オフィス・ビブラビの長尾です。ブログにご訪問いただき、ありがとうございます。
スキルアップに取り組んでいるのに、思っている成果が出ないという人がいます。どこに原因があるのでしょうか?
ビジネスマンとしてレベルアップするために、知識やスキルを身に付けることに取り組んでいる人は多いです。ビジネスマンとしての能力を上げるには、知識を増やし、スキルを身に付けることが必要です。スキルアップに取り組むことに問題があるわけではありません。
周囲の人はスキルアップに取り組んで、知っていること、出来ることが増えることで評価してくれます。偉いと言ってくれますし、褒めてくれます。しかし、知識を増やし、スキルを身に付け、スキルを磨いても、思っているような成果が出ない人がいます。成果が上がらなければ、会社やクライアントなどが評価してくれません。それが現実です。そして、成果が出ない状態が続くと、スキルアップに取り組むことに疑問を感じるようになります。私は、そのような人に多く出会ってきました。
ある人は、企画を通したいと思い、論理思考、ロジカルシンキング、パワーポイントを使ってのプレゼンテーション資料作成のスキルを身に付けることに取り組んでいました。論理的に正しい結論を、分かりやすいストーリー説明している見やすいプレゼンテーション資料を作ることが出来るようになっていました。ところが、それによって企画が通る確率は上がっていませんでした。
ある人は、エクセルを学び、業務を効率化に取り組みました。合理的で効率的な仕組みを作り上げました。ところが、その仕組みが社内で使われるようになっていませんでした。そして、結果として自分自身の業務の効率も上がっていませんでした。
このような人は多くの現場で見られます。身に付けたスキルに問題があるわけではありません。価値のあるものです。そして身に付けたスキルを使って行ったことも良いことです。しかし、成果にはつながっていないのです。
先の例で言えば、そもそも企画が通るのに必要なのは何でしょうか?論理的に正しく、分かりやすく説明すれば企画は通るのでしょうか?そんなことはありません。その企画を採用することで実現出来ることが、相手にとって必要かつ優先順位が高くなくてはなりません。企画を実行する上で必要なリソースが準備出来なければなりません。そして、必要な負担は得られるものに見合った範囲でなくてはなりません。もちろん、それは相手が判断する問題です。しかし、通る企画を作るのならば、相手の判断基準で考えなければなりません。そのためには相手の判断基準に関する情報を集める力、推察する力、判断基準を確認したり教えてもらえるような人間関係を作る力が必要かもしれません。また、企画を採用してもらうために判断基準や優先順位を変えてもらうだけの説得力や交渉力が必要かもしれません。
エクセルの仕組みでは、関連する部署や業務との連携を考える必要があるかもしれません。そのためには、会計、業務フローなど関連する分野の業務のことを知らなくてはならないでしょう。そして、関連する部署にとっても業務の効率化につながる仕組みを作らなくてはならないでしょう。そして、関連する部署に協力を求めるためには、他部署の人などと人間関係を構築する力も必要でしょう。
特定の知識やスキルが秀でているだけでは成果には結びつかないのがビジネスの現場です。どの知識もスキルも結果を出すために必要であっても、必ずしも十分でないことが多いです。成果を出すには複数の知識やスキル、能力が必要です。多くの場合、足りないものは多くありません。一つか二つです。足りないものを自分で身に付けるのも良いでしょう。持っている他の人と協力するのも良いでしょう。成果が出ないのであれば、必ず何か原因があります。自分が頑張って磨いたスキルを生かし、成果を出すには、それ以外に何が必要なのか考えてみましょう。
長尾 洋介
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