部下の気持ちは分からないことが前提

難しい顔をして話し合っている二人のビジネスマン

オフィス・ビブラビの長尾です。ブログをご訪問いただき、ありがとうございます。

部下に優しい管理職は多いです。しかし、その優しさが空回りしている管理職も少なくありません。

管理職は会社と現場との接点です。上からの指示や命令が現場にとって厳しいこともあります。現場の要望が通らないこともあります。当然のことですが、管理職は上司や経営者と部下との間の板ばさみになりがちです。それが役割とは言うものの、難しい立場です。

現実には、会社の決定は絶対です。管理職は現場の現状を訴えること、要望を伝えることはできます。しかし現場の意見が通らなくても、会社の決定には従わなくてはなりません。会社の決定通りに部下を動かさなくてはなりません。当然、部下は不満を感じることもあるでしょう。表立って反抗しなくても、快く従ってはいないこともあるはずです。

そんな時、優しい管理職は、部下のことを思いやります。部下の不満を代弁しようと、上司や経営者に厳しい現状を訴えるかもしれません。部下には、何とか協力して欲しいとお願いするかもしれません。自分の力不足を認め、謝るかもしれません。

そんな時、多くの優しい管理職は、部下の思いを汲もうとします。そして、汲んだ部下の思いをもとに、先回りして部下に言葉をかけます。しかし、これは管理職が思っているほど効果がありません

同じことに対してでも、人はそれぞれ感じ方は違います。会社から厳しいことを求められた時も同じです。部下はこのように思っているだろうと考えることは良いことです。しかし、部下全員が同じように思っているとは限りません。部下全員が同じように思っていることはない、という方が正しいかもしれません。ですので、部下の気持ちを代弁するというのは、ある意味傲慢なことです。部下によっては的外れなことを言われて困惑するかもしれません。

人は誰でも自分の経験と照らし合わせて考えます。しかし、分かるのは自分の受け止め方、感じ方でしかありません。部下の全員とまではいわなくても、ほとんどが思っているだろうと考える内容は想像であり仮説でしかありません。

大切なのは、部下がどう思っているか、どう感じているかを部下一人ひとりに尋ねることです。実際には本音を話してもらうのは難しいことです。尋ねる時に大切なのは、まず部下が思っていることを分かっていると思わないことです。隠そうと思っても話していると、分かっていると思っていることは伝わるものです。少なくとも、分かっていると言わないことです。部下は管理職が部下が考えていることを分かっていると思ったり、先回りすると口を閉ざします。

そもそも人は簡単に本心を言わないものです。中には管理職が考えていることと同じことを答えようとする部下もいます。思っていることによっては、本心を言えば上司が困ることも分かります。部下は部下なりに上司のことを慮っています。もちろん、本音を話すことで評価を落とす心配もあれば、本音と違うことを話すかもしれません。

部下のことを慮ることは大切です。しかし、部下の気持ちを分かっていると思って行動すると、多くの場合空回りします。分かっていると思わず、部下に聞きましょう。そして、本音を話してもらえるような関係を築きましょう。そのための最初のステップは、相手のことを分かっていると考えないことです。先ほど書いた通り、思ったこと、感じたことを全てそのまま話してくれないかもしれません。しかし、それも部下の本音です。そして、何を言われても、相手の考えを受け入れることです。

部下の気持ちは分からなくて当然!

だから直接本人から聞こう!

ここからスタートしてみてください。きっと関係が変わります。

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長尾 洋介

自ら現場に入って現場力強化を支援しています。 支援する中で、ビジネススキルのスキルアップにも関わることが多くあります。 支援の現場で気づいた、成果を出すためのビジネススキルの磨き方について辛口の情報を発信します。

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